2014/05/02

日本人の身体の四季とインドの夏 2

昨日今日と夕立があり、少し潤ったかな、と思いましたが、そうでもないようです。

昨日妻が靴を洗い、びしょびしょのままタイルの上に置いてありました。

明日は履けないな、と思っていると朝はからからに乾いていました。
乾燥しているのですね。


人の身体も拡大すると、穴だらけの皮膚に水が入ったようなものですから、実は乾きやすいのです。

昨日肝について書きましたが、肝がコントロールしている血は、車でいうガソリンに当たりますが、その形態も少し似ています。

ガソリンを常に補充しないと車は走りませんし、空気にふれると揮発して減ってしまいます。

血も常に補充が必要ですし、乾燥に非常に弱いのです。

血の補充は、脾胃が食物を身体が使える状態に変化させて、更に腎・心・肺の力を使って全身に送っています。


古典的な鍼灸を専門としている人は脾胃を非常に大事にします。
診断がつかなければ脾胃を治療せよ、というほど、必ず診るところです。

身体にとって重要な水と栄養、つまり、血をつくりだす第一関門が脾胃だからです。

ここでしっかりと水と栄養を確保し、腎に水分を与えなければ、たちまち身体は干からびてしまいます。

バンガロールの日本の方にとって血を酷使するこの季節は、脾胃を補って肝が仕事をまっとうできるように、また、脾から水を受けた腎の働きで身体が干からびないようにしていかなくてはいけません。

水分と言っても水をたくさん飲めば大丈夫なのではありません。

黄帝内経に、甘は脾を補う、とあります。
2000年以上前の本ですから、甘はチョコレートやアイスクリームではないでしょう。

一種の旨みと言ってよいでしょう。

ここインドにはいいものがあります。

果物です。

水分、繊維、糖分をふんだんに含んだこの季節の果物は、脾胃にとって、ごちそうです。

私は日本ではほとんど果物は食べませんが、インドに来るとどうにも食べたくなります。

食べれば体調は良くなります。

季節にとれる土地のものは身体を守ってくれる、そんなことを実感できます。



脾胃や肝のために良いことがもう一つインドにあります。
ヨガです。

特に腹部を良く動かす動き、そらす、ねじる、脇腹をのばす、腹式・胸式呼吸など、どんな臓器、季節にも良いですが、特に脾胃には有効です。便通にも効きます。


思いきって地元のヨガ教室に通ってみるのもいいかもしれません。

私も自宅が落ち着いたので、タイチーやヨガをフル再開です。





                             東京ニュートラル指圧(バンガロール)山下洋平

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